2023.03.10
ブログ

東日本大震災から12年


東日本大震災から12年が過ぎた。発災した時がちょうど3期目の区議選を間近に控え、毎日亀戸駅の駅頭で演説をしている時だった。
震災が起きて数日後、亀戸駅東口で朝の挨拶をしている時に、突然私の方に中年の男性が近づいてきて、必死に訴えかけてきた。話の中身は、ご本人は宮城県石巻市渡波がご出身で、震災後鉄道もバスも動かなく、唯一の交通手段が自転車だということで、区の不法駐輪で押さえた自転車を100台売って頂きたいとの訴えであった。
早速交通対策課長と打ち合わせをして、石巻市へ送れないかということをお願いしたが、不法駐輪車を民間の人に売却はできず期待に添えないとのことだった。そんな馬鹿な話はないと思い、あらゆる手段を考えた末で出た結論は、石巻市長の要望書があればむしろ無償で届けることができるとわかり、震災で市役所も大変な時だったが、私自身が石巻市に乗り込んで、市長の要望書の手配をしてきた。
その後早々に石巻市渡波というところに自転車を送って頂き現地の人に大変感謝された出来事があった。その時に思ったのは、1人の被災地出身の方のほとばしる熱意が人も行政も動かすことが必ずできるという実感。そしてまた多くの被災者が同じような思いで、いろんな場面で色々な展開が行われたであろうことは想像に難くなく、やはり危機管理の基本は、事件が起こってからの危機管理ではなく、平常時にいかに危機管理ができているかをもう一度想像力をしっかり働かして、防災・減災に努める必要があると強く感じたことだった。
しかし発災から12年が経ち、今日も様々な現地の復興の進捗状況が報道されていたが、まだまだ道半ばという感を否めない。最近起こったトルコ・シリア大地震からも見えてくるように、日々の日常生活が自然災害によって一変する状況を人類は力を合わせて対処していかなくてはならない。国際社会は軍拡ではなくまともな平和な社会をどのように維持できるかを今こそ外交による国際協調で真剣に議論す時である。
自然災害も脅威だが、人為的に行動にである戦争はもっと悲惨極まりない状況を呈する。核戦争にでもなった時には地球は滅亡の一途を辿るしかないであろう。
震災から12年たった今日、今こそ人類はあらゆる自然災害からも戦争の歴史からも、地球の安全保障をもっと真剣に議論してもらいたい切に願う。