2016.09.30
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豊洲市場問題


東京都は、昨日豊洲市場の地下水から、環境基準を超えるベンゼンとヒ素が検出されたと発表した。
心配していたことが、公式に明らかになり、一連の築地市場の豊洲移転問題は、ますます迷宮入りしそうになってきた。
今回の調査は、明らかになった青果や仲卸等の主要施設の盛り土がされてなかった問題ではなく、平成14年11月から続けられた地下水の調査で、今回の8回目で、今まで検出されなかった基準超の有害物質がなぜ出てきたのか、今までの調査自体が本当に確かなものなのかまで心配がでてきた。
江東区としては、所管の清掃港湾・臨海部対策特別委員会で、平成13年から何回も何回も土壌汚染問題を検証してきて、都からは完全に処理できましたという報告のもとに、豊洲市場に移設することを了承してきた。
ところが、今回の地下水の調査結果は、全ての議論を白紙に戻すほどの重大な結果であった。
今回の問題点として、都庁内部の隠ぺい体質、建設経費の増大、一部の都議会議員の権力の乱用、色々ありますが、最も大事なことは、都民の台所を守る食の安全問題を踏みにじる結果になっていることである。
生活者の安全・安心を度外視して、どんな公共事業も実行してはならない。生活者の生活に損害が被るような事業はあってはならない。
政治の原点はまさしくそこにある。
小池都知事の誕生以来、行政のあり方、議会のあり方、平成12年の地方分権改革以来目指してきた、地方自治の本来の姿が、やっと見えてきたように思う。
その意味では、小池知事に敬意を表したいと思う。